東京都渋谷区代々木2-29-3 M2ビル2階 090-6163-6098

バリ島オステオパシーボランティア報告

皆様、こんにちは。
2025年2月3日から2月9日にかけて、インドネシアのバリ島に行き、オステオパシーの無料ボランティアに行ってきましたので、そのご報告をさせていただきます。

話は数年前に遡ります。
スペイン人オステオパスのJorge Aranda D.O.(ホルヘ・アランダD.O.)の国際ボランティア団体Hands with Heart Foundationのお誘いで、もう数年前から彼のボランティア活動に参加しないかと誘われていましたが、コロナによりワクチン接種義務があったり、家庭の事情その他でなかなか実現しませんでした。

しかし、彼との活動を少しでも前進させるため、2023年に日本のベジタリアン向けの雑誌「veggie」に彼の活動を紹介していただき、日本のオステオパシー業界や自然派生活を望むveggy読者にホルヘアランダ先生の活動を知って頂くことから始めました。

しかし、実際に自分が参加するのに2年間かかり、ようやく今回のボランティアプロジェクトが実現するに至りました。

航空チケット購入、スマートフォンのSIMなど

今回は初めての参加ということもあり、格安チケットの移動時間のかかる方法は使わず、直行便を選びました。
昨年の11月末に予約をしたこともあり、往復14万円程度。その数日前に12万円台があったのですが、予約に手間取りその間に値上がりしてしまいました。

成田空港でスマホの海外設定。au携帯はそのままSIMを変えずに海外で使えるアプリがあるらしく、それをダウンロードし使う方法を選択しました。
e-SIMも考えましたが、auの方が国内の会社であり、安心感がありますからね。
1週間で4,500円くらいだったと思います。手続きが簡単、スマホで手続き完了で簡単なのが良かった。

今回は以前からセミナーで親交があった名古屋の井上先生という方と参加してきました。
井上先生はオステオパシーの他団体の方ですが、私が加入していた団体のセミナーに参加し、懇親会などで話をする機会などを経て、今回のボランティア活動への二人での参加となりました。
他団体の人と海外セミナーに参加するというのは、この業界では非常に珍しいかもしれませんが、これからは目的が近くて気が合う人同士で活動するというのも増えていくかもしれませんね。
それで、日本人では私たち二人が初参加。とても良い経験となりました。😃

初日、移動日

2/3(月)ガルーダインドネシア航空の直行便(成田空港午前11時発)でバリ島に向かうため、早朝のラッシュを避けるため早起きして始発近くに乗り空港に向かうはずでした。
しかし、こんな時に限って寝坊し、目覚めたら朝の6時半。なんとか荷物をまとめ電車に飛び乗り、成田空港到着は9時10分くらい。
フライトの時刻は11時発なので、2時間前に空港に着けば余裕だから良いでしょと思ってたら、先に空港に着いていた同行の井上先生は焦り気味で2時間前に手続きを終えてないとダメなんですよと困った顔で告げられ平謝り。🙏😅

結局、それほど苦労せずに空港でチェックイン、様々な手続きも済ませることができました。少し時間ができたので、チェックイン後は空港内を少し散策しました。

バリ島までは8時間くらいのフライト。機内食はまあそこそこ楽しめました。

17時55分(555‼️ GoGoGo‼️)、バリ島のデンパサール空港に到着。
31年前、新婚旅行でバリ島に来て以来なので、その頃とは全く空港の規模が違っていて、変わりように驚きました。
空港がすごく大きくなっていて、かつ綺麗になっていました。以前と全く違う‼️

入国審査で少しだけ手こずりましたが、ようやく入国。
予定通り、Denickという方が迎えに来てくれていて、車でホテルに。あらかじめ迎えの車の予約を入れておいて良かった。

Denikの運転でSanur Seaview Hotelへ。小さいけど落ち着いたホテル。すごく落ち着けるホテルだった。
 

初日の夕食は、コンビニで買ったレトルト食品。結構なお味。ハイネケンで疲れを癒しました。

実はこの後、フィリピンからもう一人日本人の通訳の人が来てくれたので、深夜0時にまた空港に迎えに行き(またもやDenikの車で。彼は3時間もホテルの駐車場で待ってくれていた)、ホテルに帰ったのが深夜1時55分。速攻で寝ました。
さすがに疲れた!!

ボランティア初日。水頭症の女児への施術

2月4日、ボランディア初日。朝はこのようなナシゴレン(チャーハン)とコーヒーでスタート。
この日以降、毎朝このナシゴレンを食べ続けた。😆 
お米さえあれば文句なし!!

ボランティア初日は、ホテルから1時間ほど離れた田舎町にあるデイサービスセンター(Yayasan Legong)。
主に脳性麻痺のお子さんたちがセラピーや訓練などを受けられる場所らしい。

まずは水頭症の女児に対するセラピーの注意点をホルヘ・アランダD.O.がデモンストレーションし、その後、その女児を担当させていただく事に。

仙骨の動きから始め、腹部、胸郭、そして頭部へと施術していった。途中から女児の呼吸が「ググ・ググ」と音をし始め、その後、深いイビキへと音が変わっていきました。親が心配して「大丈夫か?この子は寝てる時もこんな音はした事がない」と聞いてきました。もちろん、何にも心配ありませんよと説明。確実に呼吸が変わって良い兆候を感じました。

私の手は女児の頭の動きを感じていて、その動きを大きくしていった結果、脳脊髄液の流れが増し、水頭症の大きく膨らんだ頭が少し小さくなった感覚があり、水圧による脳の圧迫が少し軽減された感覚を感じていた。

巻き尺で測ってもらうも残念ながら同じ55センチだったが、その下の方(小脳あたり)は間違いなく圧迫が少なくなったと思います(手の感覚では)。

13時30分頃、その場を離れ、レストランへ行き、全員で昼食、食事をしながらミーディングをしました。

コインランドリー

食後、また車で1時間ほどかけてホテルに移動、しばし休憩し、近くのコインランドリーへ。
3人分の洗濯物を預けると、なんとスタッフが洗濯と乾燥をして、更に畳んで持ってきてくれるというサービス‼️
一人200円くらいだし、畳んで持ってきてくれることを考えると格安でした。

Bali belly

バリではBali belly(バリ腹)という言葉があり、多くの場合、食中毒になる事が多いという。水道水も危ないとの事で、歯磨きでさえペットボトルの水を使った方が良いらしい。レストランの水がミネラルウォーターであっても、氷が水道水で作ったものならそれは危険との事。私は十分気をつけていたので、一回も当たらなかったが、イタリヤチームの一人がバリベリーに当たり、下痢と嘔吐をしていた。

今回のボランティアのメンバー

スペイン(1)、イギリス(1)、オーストラリア(1)、ニュージーランド(1)、ポーランド(1)、ベルギー(1)、イタリア(9)、日本(2)の総勢17名だった。
一番多いイタリアチームは、学生もいて若いメンバーだった。イタリア人らしく、想像通りいつも賑やかで楽しそうでした。

物価

バリの物価は場所と物にもよるが、日本よりは少し安いという印象。
瓶ビール300円くらい、ナシゴレン(炒飯)も1,000円前後と、日本とそれほど変わらない気がしました。
場所によってはナシゴレンも300円ほどで食べられる所もあるらしいが、全体的には同じくらいか、日本より少し安い程度に感じました。

ボランティア2日目。

 
ボランティア2日目は、日本でいう特別支援学校での施術。
視覚障害、知的障害、自閉症、ダウン症のお子さんたちがいました。
視覚障害のお子さんたちは一緒に暮らすための寮が建物内にあり、生活しながら学習できるようになっていました。
小さい時から団体生活は大変だろうなと思いました。
日本と同じく視覚障害のお子さんたちは将来自立できるようにマッサージの方法を学べるらしく、敷地内にある施術室にて施術しました。

複数人に施術しましたが、何人くらい施術したのか忘れてしまいました。
2日目は13時には終わり、レストランへ行き、会話をしながらランチ。

会話は英語

英語に関しては、何とか詰まりながらも話せる自信はつきました。
ただ、「出生前診断」とか国の制度などの難しい話題になると単語の意味がわからずお手上げでしたが、普通の会話なら何とかなりました。
この5年間くらい、ずっと英語系YouTubeを見続け辞書を引いて単語を覚えてきましたからね。自信はつきました‼️

今回の会場もホテルから一時間ほどかかる距離でしたので、帰りは4時過ぎ。
夕方からはホテルのプール脇でミーティング。
夕食は井上先生とイタリアンレストランへ。

ボランティア3日目(2月6日)


朝、ホテルにて自撮り撮影。
その後、自閉症のお子さんたちが通うデイサービスセンターへ行き、自閉症のお子さん中心に施術。
自閉症のお子さんたちへの施術はもう慣れたもの。日本でもたくさん見てきているので、何の心配もなく行えました。
お子さんたちが立ち上がって部屋の隅に移動したり、椅子の上に乗ったりするも、それも気にせず嫌がられない程度に距離を取りつつ施術しました。

自閉症のお子さんたちには立った状態でも、寝た状態でも、抱っこの状態でもやるようにしてきているので、いつもの通り。もちろん、寝てくれた方が頭の動きもわかりやすいけど、立った状態でも頭さえ触らせてくれたら何とかなります。

この日、地元の理学療法士(Physical Therapist)の学生たちもボランティアに来ていたため、空き時間に二人に施術しました。一人は頭の角張りが強く、頭が重くなっていたので頭痛があるか聞いたら「あります」と。
早速施術していくと頭の中の液体の流れも良くなり、頭蓋の動きも良くなっていき、角張りも少なくなり、頭も少し小さくなりました。本人の手で確認してもらうと驚いていました。

もう一人に施術すると、その子は手が温かくなってきたと。もちろん頭にも変化を感じ、立つと「頭が軽い‼️」と言っていました。

この日はその施設で食事が用意されていて、皆で食事を楽しみました。

ところで、バリ島には野良犬、野良猫、野良ニワトリ(?)などがそこらじゅうにいて、日本にはあまり見ない光景だなと思いました。

写真は載せませんが、実はこの敷地内で猫が普通に死んでました。実に自然に、生と死がそこにありました。
子供達への施術後、その場所の高齢者の方にも施術。
蟻がベッドに登ってきていて、顔や体の上に沢山ついていて、何とか蟻対策はできないのかと思いましたが、キリがないのでしょうかね。
これは工夫すれば対策できるはず。

夜は皆で車に乗って繁華街へ。僕たち日本人グループの歓迎ディナーパーティーをしてくれました。素敵な生バンドの音楽がかかっているバリ料理レストランで美味しい料理を堪能、多国籍オステオパスとの楽しい語らいの場となりました。
ここでもまた、イタリアングループの明るさ、陽気さが際立っていました。彼らはディナー後もクラブに行き踊っていくと言っていましたが、僕とイギリス人のOver50の2人はお先に失礼してタクシーで帰ることに。
若者は楽しんでいたみたいですね。

ボランティア4日目

4日目は個人宅でのボランティアでした。遺伝性による下肢の運動機能不全と知的な遅れ。

  

子供5人のうち4人が同じような障害を持って生まれている。しかし子供たちは明るく楽しそうに生きている。
ご両親の気持ちを考えると辛くなるし、複雑な感情が湧いてきたが、自分にやれる事をやるのみ。
その後、そのご家族の親戚宅に移動、同じく肢体不自由のお子さんへの施術。

その日の夕方、偶然、ホテルに来ていた日本人の方に声をかけられ、何をしに来ているんですかと聞かれ、オステオパシーの説明をしました。
とても興味を持ってくださり、受けてみたいというので20分ほどの施術を経験してもらいました。
その方はなんと日本のロングボードサーフィンのチャンピオンの女性で、有名な方らしく。
でもそちらの世界は全く知らないので知りませんでした。ごめんなさい。🙏

彼女はオステオパシーは初めてで、頭が重く、やや大きくなっていましたが、それは頭の中の水が多くなってしまっている状態である事を説明。
その場で頭蓋骨調整をし、溜まってしまっていた水の流れを良くしたら、頭が小ぶりになりました。ご本人に触っていただくと「頭が小さくなっている‼️」と驚いていました。更に顔にも触れてもらうと「顔も小さくなってる‼️」と驚きの声。
立っていただき、頭を下に下げてもらい、次に上を向いてもらうと、驚くほど上を向きやすい‼️と驚嘆の声をあげていました。

オステオパシーでは頭の中の水(脳脊髄液)の流れをよくする技術があり、それをすると頭も小さくなる事がある事を説明しました。
頭が軽い方が動きやすいですからね。どの競技であっても、頭は軽い方が動きやすくなります。
彼女はすでにアジアチャンピオンであり、世界大会もベスト8にも入っているのなら、良いコンディションで競技に出れば次はもっと上を取れるかもしれないと思いました。

ボランティア5日目(最終日)

最終日は再び朝から自閉症児が多いデイサービスセンターへ。
前回も来ていた現地の理学療法士の学生もいたので、前回オステオパシーを初体験した後の感想を聞いたが、とても良かったとの事でした。頭は軽くなり、首や肩の痛みもかなり減っていると。とても良かった。
その事が伝わっていたのか、他のケアスタッフもやってほしいと言ってきたので、施術。

もちろん今回もお子さんたちに施術。楽しくできました。
残念ながら、ボランティア活動は現地でのボランディア活動は五日間のみ。あっという間でした。でも本当に楽しかった。

夕方にホテルに帰り、荷物をまとめ、ホテルを出ました。出る直前にホルヘやニュージーランドから来ていたモーガンとも記念撮影。

 
空港に行く前に少しだけバリヒンズーの祭りがあるというので、そこを見させていただきました。

デンパサール空港から帰りの便、深夜0:30発‼️

土曜日の深夜0時30分発のガルーダ・インドネシア航空の成田への直行便に乗り、一路成田空港へ。
機内で席に着くと、速攻で寝ました。
それでも5時過ぎには目が覚め、機内食をとり、8:30には成田空港着。

そしてすぐ代々木の職場に行き、少し休憩ののち、午後2時から仕事で6人に連続施術。
我ながらよく頑張りました‼️
体力はある方なので、頑張れたと思います。💪

月曜日の朝の便で出発し、現地で土曜日まで六日間を過ごし、日付が変わって深夜便で日曜日の朝に帰国。
これはかなり良いパターンかも。

まとめ

今回のバリ島ツアーは様々な収穫があり、非常に有意義な1週間でした。
日本で今まで培ってきた技術や経験が確認できたし、英語力もそれほどひどくはなさそうな感触も得られました。
バリ島でも多くのお子さんたちがオステオパシーを必要としているという実感。
もっと行けたら恐らく良い結果を出せるのではないかと思います。
国際交流もでき、かつ感謝もされた五日間で、無理をしていった甲斐もありました。

 
最後に、主催したHands with Hearts Foundationは、より多くのオステオパスの参加を求めています。
オステオパシー協会や派閥などに関係なく、ボランティアをして貢献したい、という方がいたら、是非手をあげてください‼️
どちらの団体が上だとか、技術がどうとか関係ありません‼️

イタリアチームはオステオパシー学校の学生も参加していました。
恐らく、彼らもハンディキャップがあるお子さんたちへの施術は初めてだったと思いますし、英語も勉強中でしたが、ちゃんとやれていました。
もし英語が苦手でも、スマホがあればちゃんと通訳してくれますから大丈夫。良い時代です。

必要なのはやる気、お金、時間だけです。
常夏のバリ島に行き、異国の空気を吸いながら他国のオステオパスと一緒に行うボランティア活動を楽しむのも良いですよ〜。😄

近いうちに、zoomで報告会をしたいなと思っています。
その時には、かかった費用なども含め、もう少し詳しくお話しできると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です