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腰痛の原因となる内臓の不調

オステオパシーでは腰痛の原因として、筋肉の問題や関節の問題以外に内臓由来の腰痛があると考えています。

では、最初に内臓の位置について簡単な説明をしたいと思います。

「胸部の内臓」は第一肋骨から下の部位〜横隔膜までを指します。
「腹部の内臓」は横隔膜から下の臓器(胃、十二指腸、小腸、大腸、肝臓、脾臓、膵臓、腎臓)を指します。
「骨盤内の内臓」は膀胱や腸の下部、女性では子宮や卵巣などを指します。
特に腰痛と関係しているのが腹部や骨盤の内臓です。

そして、胸部の内臓は胸膜で、腹部の内臓は腹膜で覆われ、筋骨格系に直接触れないように守られています。

各臓器は膜に覆われていて、それが横隔膜や後腹壁、骨盤の各骨などとつながっています。
横隔膜のすぐ下にある臓器(肝臓と胃など)は横隔膜と靭帯で繋がっています。
また、臓器同士も靭帯で繋がっている箇所も多くあります。

どの臓器も完璧にうまく働くとは限らず、働きが弱ることもあります。
代表的な例として、便秘があります。

食べたものは口→食道→胃→十二指腸→小腸→大腸(上行結腸→横行結腸→下降結腸→S状結腸→直腸)へと進みますが、汚れた物は身体から排泄すべきものです。

食べた物は消化され、吸収されますが、腸の不調により流れが悪くなると便秘になります。食べた物は体温で温められ、半ば腐敗した状態になります。それが腸内の悪玉菌・有害物質を増殖させると考えられています。
更にその有害物質が腸壁から吸収され、全身を回ってしまいます。
また、有害物質や毒素が腸から漏れ、筋肉や後腹壁などに移動する事があるとオステオパシーでは考えています。

これが腰痛の原因となります。だから適切な排泄は常に非常に重要です。

女性の臓器と腰痛

また、女性の子宮や卵巣の不調も腰痛の原因となります。
生理前にプロスタグランジンというホルモンが子宮内膜から産生され子宮を収縮させ生理を促しますが、その分泌過剰により生理痛がより強くなるようです。
また、卵巣嚢腫や子宮筋腫などの疾患も腰痛の原因につながります。
子宮や卵巣は靭帯で恥骨や仙骨などと結び付けられていて、それら臓器の緊張は周囲の構造に影響し、腰痛の原因となります。
子宮や卵巣、腸など骨盤内臓器の位置関係、お互いの連結などを考慮し、オステオパシーマニピュレーションを行い緊張を軽減させることは非常に重要です。

まとめ オステオパシーは内臓なども含め多角的に腰痛の原因にアプローチする

オステオパシーでは筋肉の問題、関節の問題にもアプローチしますが、上記のように内臓にも施術して腰痛を和らげます。
腎臓の不調や位置異常などからも腰痛が起こるとされています。

腰が痛いから筋肉をほぐすというだけでは十分ではありません。
オステオパシーでは内臓なども含んだ総合的なアプローチが必要と考えます。

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