皆さん、こんにちは。
オステオパシーでは頭蓋骨の調整を行います。
長年沢山の人の頭を触りオステオパシーで施術してきましたが、体に比して頭の大きな人に出会うことがありました。人間の頭の重さは体重の約10%ともいわれていますが、頭が大きい人は、おそらくもう少し比率が高くなっているであろう事が推測できます。
そういう人は、細い首に大きく重い頭が乗っている事になりますので、
- 頭が重い
- 首が凝る
- 肩が張る
- 疲れやすい
- 上を向きにくい
- 下を見ると疲れる
等の不調を訴える事が多いのです。
また、付随して頭痛、睡眠の問題、慢性疲労、視覚の問題、顎関節症などが起きやすくなってくる人が多いようです。
頭が大きくなる原因として、
顔面骨を含む頭蓋骨の硬さ
脳脊髄液の流れの悪さ
骨盤等の歪み
などが考えられます。
そして、頭蓋骨調整を行うと、成人でも頭の大きさが少し小さくなり、頭の重さも解消されたりします。
頭蓋骨は脳と共に呼吸のような動き(ポンプ運動)をできるようになっているのですが、頭が大きくなってしまっている人は、その動きが制限されてしまい、頭の中に脳脊髄液が余分に留まってしまっているのだろうと思います。だから頭が重く、大きくなる。
しかしオステオパシーの手技でその動きができるように調整すると、頭蓋骨が柔軟になり、脳と共に動きやすくなり、CSF(脳脊髄液)のポンプ作用が働きやすくなり、結果として頭が軽くやや小さくなるわけです。
人によっては見た目で分かるほどに頭が小さくなったりもします。
さて、スポーツや武道、格闘技などでは競技中に頭を下げたり上げたり、様々な動きをし続けます。
例えばサッカーではグランドを走り回り、足元のボールを見たり、高く蹴り上げられた頭上のボールを見上げたり、転倒しては立ち上がりというような動きを繰り返します。
人間は体の一番上に位置する頭をバランス良く動かすという事を、身体は無意識に常時行っています。例えば立位で頭を下に下げると、首の後ろ側の筋群が緊張し、頭の重さに耐えようとします。上を見上げるときには前側の筋群が働き、首が折れないように神経が痛まないように調整しています。
当然、頭が重い人は頭が軽い人に比べると、より疲れやすいはずです。
他のスポーツ選手の動作で、例えば
- 短距離走のスタート時: レディーポジションから前方に頭を下げながら勢いよくスタートする時
- バレーボールやテニス: 上に下に、前後左右とボールを追って頭を動かす動作
- 水泳: 泳ぐ時の姿勢(水の浮力があったとしても、関係する)
- 体操競技: 常に頭の重さに耐えながら身体のバランスを統御し行われる
上記のような動作の例を考える時、頭の大きさや重さと体とのバランスが、選手の動きの質や疲労度に非常に関わるであろうと思います。
結論として、スポーツ選手は、長い選手生命のためにもオステオパシー施術を受けた方が良いと思っています。
頭が軽くなればより動きやすくなり、長時間の過酷なプレーにも耐えられるようになるはずです。